京アニ放火殺人事件 “小説アイデア盗用 落選指示”被告主張

「京都アニメーション」の放火殺人事件の裁判で、青葉真司被告は11日の被告人質問で、小説のアイデアを盗まれたと改めて主張したうえで「ナンバー2と呼ばれる人物が自分の小説を落選させるよう指示し、見返りに京アニにお金が流れたと思う」などと話しました。

青葉真司被告(45)は、4年前の2019年7月、京都市伏見区の「京都アニメーション」の第1スタジオでガソリンをまいて火をつけ、社員36人を死亡させ、32人に重軽傷を負わせたとして殺人や放火などの罪に問われています。
検察は「京アニに小説のアイデアを盗まれたと一方的に思い込んだ筋違いの恨みによる復しゅうだった」と主張しているのに対し、被告の弁護士は責任能力はなかったとして無罪を主張しています。
11日の被告人質問で、京都アニメーションの社長が前回の裁判で盗作を否定したことについて問われると、被告は、「自分の考えたアイデアに関して京アニの監督がブログで触れているので、自分の作品を読んでいないということはない」などと改めて主張しました。
また、応募した小説が落選した理由については、「ナンバー2と呼ばれる人物が作品を落とすよう指示した。その見返りに、京都アニメーションにかなりのお金が流れたと思う」などと話しました。
このほか、どの程度の被害を想定していたかを問われると、「犠牲者は多くなっても7〜8人だと思っていた。『京都アニメーションなんて無くなればいい』と思っていたので、それなりの死傷者が出たほうがいいとも思っていた」と答えました。
次回の裁判は今月23日に開かれ、青葉被告の精神鑑定を行った医師への尋問が行われる予定です。