阪急バス 大阪・兵庫の4路線 11月廃止へ 運転手不足で

「阪急バス」は、大阪府や兵庫県を走る4つの路線について、運転手不足を理由に来月(11月)5日で廃止することを明らかにしました。

発表によりますと、阪急バスが廃止するのは、▼宝塚駅と大阪国際空港を結ぶ「空港宝塚線」、▼阪急園田駅と梅田を結ぶ「阪北線」の梅田系統、▼三宮駅前と有馬温泉を結ぶ「三宮有馬線」、▼阪急石橋北口や阪急豊中駅と、西宮北口を結ぶ「豊中西宮線」の4路線です。
いずれも、来月5日を最後に路線を廃止し、あわせて、これらの路線の33の停留所も廃止されるということです。
会社では運転手不足が主な要因だとしています。
阪急バスは▼採算が取れていないことや、▼鉄道や他社の路線バスなど代わりとなる移動手段があることを考慮した結果、今回の路線が対象になったとしています。
阪急バスは「お客様にはご不便をおかけしますが、ご理解いただきますようお願い申し上げます」としています。
会社は、廃止される路線の定期券や回数券を持っている場合は、来月6日以降に窓口で払い戻しを受け付けるとしています。
日本バス協会は、2030年にバスの運転手が3万6000人不足すると試算していて、大阪の富田林市などを走る「金剛バス」も、運転手不足などを理由に、ことし12月ですべての路線の廃止を決めるなど影響が徐々に広がっています。

【路線廃止で地元住民は】
廃止される4つの路線のうち、「豊中西宮線」は、大阪・豊中市と兵庫県伊丹市、西宮市を通る路線で、伊丹市役所や病院の前にも停留所があります。
このうち、阪急豊中駅と西宮北口を結ぶルートは、利用客の減少などにともない、2019年7月のダイヤ改正で平日、午前7時に阪急豊中駅を出発する1本のみとなっていました。
地元の住民からは、廃止について驚きの声などが聞かれました。
このうち、豊中市に住む70代の女性は「コロナ禍を経てこのあたりを走るバスの本数が減ったように感じていましたが、路線までなくなるとは思っておらず、びっくりしています」と話していました。
また、別の70代の女性は「阪急バスは通院などで利用しています。電車もあるので不便さは感じないと思いますが、バスに乗り込む人が集中する時があるので、これ以上路線や本数を減らさないでほしいです」と話していました。