人手不足背景に採用活動活発 大阪で合同説明会や情報交換会

来年春に高校や大学を卒業する新卒を対象にした企業の採用活動は、人手不足を背景に、秋を迎えた今も活発に行われています。
大阪市内では5日、合同説明会などが開かれ、企業の担当者が仕事の内容ややりがいを熱心にアピールしていました。

このうち、大阪・北区で開かれた高校生を対象にした合同説明会には、中小企業40社がブースを並べ、高校生100人余りが参加しました。
大阪労働局によりますと、来年卒業を予定している高校生の求人倍率は8月末時点で7.06倍と、バブル期を大きく超えて過去最高になっていて、中小企業を中心に採用活動で苦戦しているところも多いということです。
会場では、企業の担当者が高校生に対して仕事の内容ややりがいを熱心に語っていました。
東大阪市の建設会社の社長は「求人票はずっと出していますが、まだ1人の応募もありません。会社の将来を考えれば、いま若い人材が必要で、できることは何でもやりたい」と話していました。
参加した高校生は「どの会社もすごく丁寧で優しく説明してくれて就職するのが楽しみになってきました」と話していました。
一方、大阪・中央区にある大阪商工会議所では、関西地方にある56大学の就職支援の担当者と中小企業の情報交換会が開かれました。
大学が設けたブースを、企業側が訪れる形になっていて、250余りの企業の担当者が、それぞれのブースを訪れて大学側に対して待遇を改善していることなどをアピールしていました。
建設会社の担当者は「採用の充足率はいま8割ほど。給与や残業時間の改善についても訴え、何とか目標を達成したい」と話していました。