奈良市役所 踏切に設置の点字ブロック 試作品など並べ体験会

視覚に障害のある人の意見を取り入れて踏切に点字ブロックを設置しようと、奈良市で試作品などを並べた体験会が開かれています。

奈良市役所には、▼線状の突起が平行に並ぶ誘導用のブロックや▼25個の突起で注意や警告を示すものなど4種類の点字ブロックを体験できるコーナーが設けられています。
このうち、視覚に障害のある人の意見を取り入れて作られた、線路内であることを知らせる点字ブロックの試作品は、線状の突起がハシゴの形のように並べられています。
会場を訪れた目の不自由な人などは、試作品の上を白じょうを使って歩いたり、車いすを使って突起を乗り越えたりして、わかりやすさや使いやすさを確かめていました。
去年4月、点字ブロックのない奈良県大和郡山市の踏切で、目の不自由な女性が電車にはねられて死亡したことを受けて、踏切の点字ブロックの設置が各地で進められていますが、近畿地方整備局によりますと、関西2府4県で設置されているのは11か所にとどまっているということです。
奈良市視覚障害者協会の島田陽子 会長は「比較ができて意見を聞いてもらえるのがありがたいです。点字ブロックのある踏切が増えればと思います」と話していました。
体験会は6日まで行われ、市は体験した人の意見をふまえて今年度中に近鉄新大宮駅の東側の踏切に点字ブロックを設置することにしています。