オーバーツーリズム問題 京都市長が観光庁長官に対策要望

観光地に旅行者が集中することでさまざまな弊害が起きる、いわゆる「オーバーツーリズム」をめぐり、京都市の門川市長が観光庁を訪れて、高橋長官と面会し、混雑緩和の対策などに国が取り組むよう要望しました。

秋の紅葉シーズンに多くの観光客が訪れる京都では、ことしは新型コロナによる行動制限がなくなり、外国からの旅行者も増えていることから、旅行者が集中して弊害が起きる、「オーバーツーリズム」が懸念されています。
こうしたなか、京都市の門川市長は、15日、観光庁を訪れ、政府の「オーバーツーリズム」対策を検討する会議の議長を務める高橋長官と面会しました。
面会の中で門川市長は、▼混雑を緩和するために旅行の時期や場所を分散させる呼びかけへの支援や▼ドライバーの担い手不足が深刻化するバスやタクシー事業者への支援の強化、それに▼外国人観光客に日本でのマナーを啓発することなどを要望しました。
高橋長官は、京都の実情などをふまえ対策を検討していく考えを示したということです。
面会のあと門川市長は、「京都市は、地域住民や観光客、観光事業者のそれぞれが持続可能な観光を目指してきた。地元でも全力で努力するが、国の強力な支援をお願いしたい」と述べました。