大阪で子ども食堂に関わる人に「ヤングケアラー」の支援研修会

子どもに接する機会の多い子ども食堂の運営に関わる人を対象に、家族の介護や世話をしている「ヤングケアラー」と呼ばれる子どもたちへの支援のあり方を考える研修会が大阪市で開かれました。

この研修会は、「ヤングケアラー」への理解を深めるとともに支援につなげてもらおうと開かれ、子ども食堂を運営している人などおよそ50人が参加しました。
初めに「ヤングケアラー」を支援するNPOの担当者が講演し、家族のケアを担う子どもたちは、介護など身体的なサポートだけでなく、精神疾患がある家族のケアやアルバイトで家計を支えるなど、厳しい環境に置かれていることから、子ども自身の健康や進学などに影響が生じることがあり、幅広い支援が必要だと説明しました。
また、かつてヤングケアラーだった20代の女性も登壇し、「家族のケアをしていた時は、自分の気持ちを無理やり押し込んでいました。助けが必要だという声を上げることができる人は少ないと思います」と訴えました。
研修会に参加したこども食堂を運営している男性は「支援の必要があっても、自分からはなかなか言葉にできないという実情が分かりました。そうした子どもがいたらできる限りの支援をしたい」と話していました。