首相襲撃事件 容疑者 鑑定留置終わり 和歌山の警察署に移送

ことし4月、和歌山市で選挙の応援に訪れていた岸田総理大臣の近くに爆発物が投げ込まれた事件で、24歳の容疑者の刑事責任能力を調べるための鑑定留置が終わり、9月1日、大阪拘置所から和歌山市内の警察署に移送されました。
検察は鑑定結果をふまえて起訴するかどうか判断することにしています。

兵庫県川西市の無職、木村隆二容疑者(24)は、ことし4月15日、和歌山市の漁港で衆議院の補欠選挙の応援に訪れていた岸田総理大臣の近くに爆発物を投げ込んだとして威力業務妨害の疑いでその場で逮捕され、その後、無許可で火薬を製造したとして火薬類取締法違反の疑いで再逮捕されました。
警察のこれまでの調べに対し、黙秘しているということです。
和歌山地方検察庁は、ことし5月からおよそ3か月間、刑事責任能力を調べるための鑑定留置を行い、専門家による精神鑑定を進めてきましたが、9月1日に終わり、容疑者は大阪拘置所から和歌山西警察署へ移送されました。
午後4時前に警察署に到着した容疑者は、車内でマスクをしてフードを目深にかぶっており、表情などをうかがうことはできませんでした。
警察は8月31日、容疑者を岸田総理大臣などに対する殺人未遂や爆発物取締罰則違反などの疑いでも追送検していて、検察は鑑定結果をふまえて勾留期限の9月6日までに起訴するかどうか判断することにしています。