「下町ロケット」のモデル 子どもの心臓病治療用機器を実用化

作家・池井戸潤さんのベストセラー小説、「下町ロケット」では地方の繊維メーカーが全く畑違いの医療機器の開発に挑戦する様子が描かれています。
その小説のモデルとなった医療機器が実用化され、先月(7月)、国の製造販売承認を受けました。
開発されたのは先天性の心臓病の子どもの手術に使われる「パッチ」です。
心臓や血管の穴などをふさぐために使います。
最大の特徴は伸びることで、成長とともに一緒に大きくなります。
開発したのは大阪の医師と福井の繊維メーカーで、開発まではおよそ10年に及びました。
国の承認を得るための臨床試験では、30人余りがパッチを使いましたが、今のところパッチを交換するために再手術となった患者はいないということでした。
今は販売のための準備をしている段階で、今後、公的な医療保険を適用するかどうか、国の審査が行われる見通しです。
会社では今年度中の販売開始を目指しているということです。