“森林鉄道”復活へ 宍粟市に機関車が走る周回コースが完成

兵庫県宍粟市で、かつての森林鉄道と同じように機関車を走らせることで林業の歴史を知ってもらおうと、地元のグループが26日、100メートル余りの周回コースを完成させ、試運転が行われました。

宍粟市波賀町には、「波賀森林鉄道」が大正時代から走っていましたが、昭和43年に運行が終了し、地元のグループが林業の歴史を知ってもらおうと、森林鉄道と同じように機関車を走らせる準備を7年前から進めてきました。
この春からは、市内のレジャー施設の敷地に1周108メートルのコースを設ける工事に取りかかり、26日、最後の10メートルの作業を地元の子どもたちなどと行いました。
子どもたちは、枕木の上にレールを置いて「犬くぎ」で固定したあと、隙間に石を詰めて線路を仕上げていきました。
続いて、子どもたちがテープカットを行い、グループが市と協力して購入したディーゼル機関車の試運転が行われました。
小学4年生の女の子は「レールが重かったけど、頑張りました。宍粟市には列車が通っていないのでうれしかったです」と話していました。
「波賀元気づくりネットワーク協議会」の松本貞人 会長は「町の産業を支えたのが山の仕事だったということを知ってもらえたらと思います」と話していました。
グループでは、今後、子どもたちが乗車できるイベントなども検討したいとしています。