「京町家」所有者の半数以上 修繕費や改修費の工面に苦労

京都の伝統的な木造建築、「京町家」を所有する人たちの半数以上が修繕費や改修費の工面に苦労していることが京都市が実施したアンケート調査で分かりました。

この調査は、平成29年に「京町家」の保全・継承を推進する条例が制定されて初めて行われたもので条例で個別指定されている所有者1160人を対象に実施され、381人が回答しました。
このうち、所有者の年齢を尋ねる質問では、「60〜70歳代」が45%と最も多く、次いで「80歳以上」が29%と60歳以上が全体の74%を占める結果になりました。
また、「京町家」を維持していくために苦労している点を複数回答で聞いたところ、「修繕費の工面」が63%「改修費の工面」が51%「固定資産税の負担」が48%となりました。
そして、所有する「京町家」の将来について、複数回答で尋ねる質問に対しては、「代々引き継いで、残していきたい」が54%と最も多く、次いで「自分の代は維持していきたい」が41%、「改修したい」と「決まっていない」が14%を占める結果となりました。
京都市は、アンケートの結果を「京町家」の保全・継承につなげていきたいとしています。