大阪湾のスナメリの生態調査継続へクラウドファンディング

絶滅が危惧されているイルカの仲間、スナメリの大阪湾での生態調査を進めている神戸大学などは、燃料費の高騰などで調査の継続が難しくなっているとして、クラウドファンディングで寄付金を募っています。

日本に近い海域のスナメリは、野生動物の絶滅のリスクなどを評価しているIUCN=国際自然保護連合のレッドリストで絶滅危惧種に指定されています。
大阪湾にも生息していますが、体長が1.5メートルほどと小さく、船の上から見つけにくいこともあり、保護活動の前提となる生態の調査や研究は進んでいません。
こうした中、神戸大学は、大阪市の水族館「海遊館」などと連携し、大阪湾内で海水に含まれるスナメリのDNAを調べたり、船の上から観察したりして、生息数や行動を把握する活動に取り組んでいますが、このところの燃料費の高騰などで調査の継続が難しくなっているということです。
このため、クラウドファンディングで寄付金を募ることにしたもので、募集期間は8月31日まで、目標額は300万円に設定するということです。
神戸大学大学院海事科学研究科の岩田高志助教は、「スナメリを守ることは、大阪湾の海洋生態系やその多様性を守ることにつながると考えています。ぜひご協力いただければと思います」と呼びかけています。
クラウドファンディングの詳細は、神戸大学のホームページなどで確認することができます。