大阪府 地下駐車場保管の美術品 活用方法など専門家交え検討

美術館の新設に向けて収集した美術品が、庁舎内の地下駐車場に保管されていることについて、大阪府は専門家などを交えて活用方法などの検討を始めました。

美術館の新設を計画していた大阪府は、作品を購入したり、提供を受けたりしてきましたが、その計画が平成13年に撤回されてからは、収集した美術品を民間の倉庫や大阪・住之江区にある咲洲庁舎などで保管してきました。
6年前(平成29年)から、彫刻など大型の作品を中心に105点が、咲洲庁舎・地下3階の駐車場に置かれていますが、先月(7月)、吉村知事は「保管方法としては不適切」などと指摘し、府は活用方法などを探ろうと検討チームを立ち上げました。
18日は初会合が開かれ、美術の専門家などから、▼作品をしっかり残し、活用していくべきだという意見が出た一方で、▼大型で展示歴がない作品は作家も同意している場合、デジタル資料を残して売却などを検討してもいいのではないかといった意見も出されていました。
記者団の取材に応じた吉村知事は現在、地下駐車場で保管されている美術品を今月中にも府の施設に移し始めると説明したうえで、「来年2月ごろには最終報告を取りまとめていただく予定だ。検討チームの最終報告に従って、府の方針を決定したい」と述べました。