韓国DJ“大阪のイベントで観客から性被害”SNS投稿 拡散

韓国の有名なDJ「DJ SODA」さんが今月(8月)13日に大阪で音楽イベントに出演した際、一部の観客から胸などを触られる被害を受けたとSNSに投稿し、大きく拡散しています。

投稿はイベント翌日のもので、ファンに近づいたときに被害に遭ったとしていて「いまだに怖くて手が震えている」「平気なふりをしながら公演を続けるしかなかった」と日本語で心境をつづり、イベント当時の画像をSNSに掲載しました。
大阪にあるイベントの主催会社は、被害の訴えについて「性暴力」にあたるとして、事実関係を調査し、法的措置を検討するとのコメントを出しています。
一方で、投稿が拡散すると肌の露出度が高いなどとして、当時の服装を責めるような投稿が相次ぎ、韓国のメディアなどはこうした状況が二次被害にあたると指摘しています。
「DJ SODA」さんは服装について「私がどんな服を着たとしても私に対してのセクハラと性的暴行は正当化できない」、「私は自分が着たい服を着る自由があるし、私の体は自分のもの」と投稿しました。
東京の国連広報センターは「DJ SODA」さんが投稿したのと同じ日にSNSの公式アカウントで性暴力に関する投稿を行い、「襲われたときに何を着ていたかは関係ありません」として、被害を訴えた人が服装などで責められる二次被害はあってはならないと呼びかけました。

【ファン“許せない”】
イベントの会場にいて動画を撮影していた「DJ SODA」さんのファンだという男性は、当時の状況について「DJ SODAさんはとても人気があるので、ステージから降りてくると後ろにいた多くの人が最前列のほうに押し寄せてきました。そして、私の後ろから手をのばして体を触ろうとしたり、ハイタッチしようとしていました」と話しています。
男性は当時、被害については知らなかったということですが、DJ SODAさんはパフォーマンスを終えたあと、ステージの裏で関係者や会場の警備の担当者と30分ほど真剣な表情で話し込んでいたということで、その様子を見て不思議に思ったということです。
今回の被害の訴えについて、男性は「イベントでどんなに気分が高揚していたとしても絶対にやってはいけない悪質な行為で、許せません。日本でこのようなことが起きてとても悲しいです」と話していました。

【街の人“ルール守って”】
この音楽イベントは、今月11日から13日にかけて大阪・泉南市の「泉南サザンビーチ」と呼ばれる砂浜と、隣接する公園が会場となりました。
会場となった公園を訪れた大阪・堺市の19歳の大学生は「イベントに参加して気が大きくなるのは分かりますが、最低限のルールは守らなければならないと思います。せっかく海外から来日して出演してもらっているのに、こうしたことが起きてしまい残念です。今後の動向が気になります」と話していました。

【主催者“法的措置とる”】
「DJ SODA」さんがSNSで被害を訴えたことを受けて、音楽イベントを主催した大阪市の会社はホームページ上で声明を発表しました。
この中では「DJ SODA」さんについて「パフォーマンス中に数名の観客から胸などを触られる事件が発生しました」としたうえで、「このような行為は性暴力、性犯罪であり、断じて許すわけにはいきません。被害に遭われたDJ SODA様への最大限のサポートを行いつつ、このような卑劣な犯罪行為を行った犯人を特定し、損害賠償請求や刑事告訴など、民事及び刑事の法的措置をとる所存です」としています。
そのうえで「MUSIC CIRCUSの場においてこのような事件が初めて発生したことは誠に残念であり、主催者として遺憾の意を表明します。同時に、事実関係を調査し、このようなことが二度と起こらないよう、再発防止を徹底してまいります」とコメントしています。