戦争の記憶を後世に 証言映像化 DVD上映 大阪
太平洋戦争の記憶を後世に伝えようと、およそ1万5000人が犠牲になったとされる大阪空襲などを体験した人の証言をおさめたDVDが完成し、大阪国際平和センターで上映が始まりました。
DVDを作成したのは大阪市にある大阪国際平和センター、「ピースおおさか」です。
終戦から78年となる中、大阪では、戦争体験を語り継ぐグループがメンバーの高齢化などで相次いで解散しているため戦争の記憶を残そうと、おととし(令和3年)から、証言を映像化する取り組みを進めてきたということです。
DVDには、戦争末期に繰り返し行われ、およそ1万5000人が犠牲になったとされる大阪空襲で被災した人や昭和20年7月に大阪市内に投下された「模擬原爆」の被害を目撃した人など5人の証言が記録されていて、なかにはすでに亡くなっている人もいるということです。
このうち、小学6年生の時に空襲を体験した男性は、池の水面におびただしい数の遺体が折り重なって浮かぶ様子を見た時のことを「地獄の釜の中を見たようで今でもまぶたに浮かんできます」と話しています。
センターでは、今月(8月)26日までの毎週土曜日にDVDの上映会を開催し、広く証言を伝えることにしています。
また、それ以外の日でも希望があれば館内で視聴できるほか、学校などの団体向けにDVDの貸し出しも行っているということです。