果物に特殊コーティング施し船で輸出の実証実験 神戸市など

果物の輸出拡大につなげようと、神戸市などは果物の表面に特殊なコーティングを施して鮮度を保てるようにした上で割安な船で輸出する実証実験を行っています。

国内産の果物は、海外での評価が高い一方、日持ちせず、輸出の際は主に割高な飛行機が使われていて、海外で販売価格が国内の2倍になるといった課題がありました。
こうした課題を解決しようと、神戸市は、民間企業と共同で果物の表面にナノレベルの非常に薄い膜でコーティングを施し、神戸港から船で香港に輸出する実証実験を行っています。
この日は、浜松医科大学でコーティングされたシャインマスカットが神戸港に届き、低温に保つための断熱容器の保冷剤を入れ替える作業が行われていました。
神戸市によりますとコーティングでカビなどの腐敗を防ぎ、果物の鮮度は通常の1.5倍保つことができるほか、輸送コストもこれまでの5分の1に抑えられるということです。
市では将来的にいちごやいちじくといった地元特産の果物を輸出し、海外で新たな市場を開拓したいとしています。
神戸市東京事務所の濱住康弘都市プロモーション係長は「輸送コストを抑えることができれれば、価格競争力が出て輸出拡大につながる。神戸市産の果物は品質高く海外でも評価されると思うので、市としても後押ししていきたい」と話していました。