若いがん患者の支援を考える

若いがん患者への支援のあり方などについて考えてもらおうという催しが、大阪市で開かれました。

10代後半から30代の人たちは「思春期と若い成人」の英語の頭文字をとって「AYA世代」と呼ばれ、年間におよそ2万人が新たにがんの診断を受けているとされています。
大阪・北区では、この世代でがんになった当事者らが企画して、支援のあり方などについて考えてもらおうという催しが開かれました。
催しではまず、自身も中学生のころに悪性リンパ腫の治療を経験した小児科医の楠木重範さんが講演し、国が力を入れ始めたことで、相談先などが徐々に広がっているという状況を紹介しました。
このあと、医療者や周囲の支援をテーマに議論が行われ、現在、治療を受けている高校生からは、同じ治療を受ける患者同士の交流の場だけではなく、病気の当事者ではない人とも困っていることなどを「本音で話し合える場が欲しい」という声が上がっていました。
この催しを企画した谷島雄一郎さんは、「若くしてがんになりましたが、みんな普通の若者です。相手に配慮をしながらも、理解につとめるような環境を増やすことが、AYA世代の人たちの支援として大事だということを理解して頂きたい」と話していました。