財務省決裁文書改ざん 元局長に賠償求めた2審9月13日開始

5年前(平成30年)、財務省の決裁文書の改ざんに関与させられ自殺した近畿財務局の男性職員の妻が、「夫の死の真実が知りたい」と佐川元理財局長に賠償を求めた裁判の2審が、ことし9月13日に始まることが決まりました。
妻は1審で認められなかった佐川氏の尋問を改めて求めていて、裁判所の判断が注目されます。

森友学園に関する財務省の決裁文書の改ざんに関与させられて自殺した近畿財務局の職員、赤木俊夫さん(当時54歳)の妻の雅子さんは、「夫の死の真実が知りたい」と訴えて、国と佐川宣寿 元理財局長に賠償を求める訴えを起こしました。
国との裁判はおととし(令和3年)、国側が突然、請求を全面的に認める手続きをとったため終結し、佐川元局長との裁判も去年11月、大阪地方裁判所は元局長個人の賠償責任を認めず、雅子さんの訴えを退けました。
雅子さんは元局長との裁判について控訴し、代理人弁護士によりますと、2審の裁判がことし9月13日に始まることが決まったということです。
この日に雅子さんが意見陳述を行うほか、1審では認められなかった佐川元局長の尋問を行うかどうか大阪高等裁判所が判断を示すということです。
19日、会見した雅子さんは「夫は悔しい思いをして亡くなったので、裁判所に尋問を認めてほしいし、佐川さんに法廷で直接、話を聞きたい」と話していました。