奈良 子鹿たちが「公園デビュー」 保護施設から園内に

奈良市の奈良公園にある鹿の保護施設で生まれた子鹿たちが19日、初めて園内に放されました。

奈良市の奈良公園では、毎年5月から6月にかけて鹿が出産期を迎え、園内にある鹿の保護施設、「鹿苑」では、これまでに110頭の子鹿が生まれています。
19日はこのうちの66頭が初めて公園に放され、施設の扉が開くと、多くの子鹿たちが母鹿とともに勢いよく駆けだしていきました。
その一方で、なかなか外に出なかったり、施設に戻ってきたりする子鹿もいましたが、およそ30分後にはすべての子鹿が施設から出て「公園デビュー」をしました。
公園を訪れた女性は「初めて見にきましたが、外に出るのを怖がっている子鹿もいて、それもかわいいなと思いました。これからたくましく生きていってほしい」と話していました。
また、別の女性は「施設で公開された時よりも体が大きくなっていると感じました。交通事故などに気をつけて、すくすく成長してほしいです」と話していました。
施設で生まれたほかの子鹿も今月(7月)中にはすべて公園に放されますが、今はまだ体が小さく、人が多くいる環境にも慣れていないため、鹿の愛護会では、見かけても触ったりせずに優しく見守ってほしいと呼びかけています。