京都の「保津川下り」の舟 再開に向け安全確認の試験運航

ことし3月、京都府亀岡市で、観光客を乗せた「保津川下り」の舟が転覆し、船頭2人が死亡した事故で、運航再開を前に航路の安全を確認する試験運航が行われました。

亀岡市の通称、保津川で、ことし3月、29人が乗った川下りの舟が転覆して船頭の男性2人が死亡し、川下りは休止されています。
事故を受けて、運航会社では、運航する際の川の水位について、より厳しい基準にするなど安全対策を見直していて、16日、航路の安全を最終確認するための試験運航を行いました。
試験運航の舟には、近畿運輸局の担当者2人と乗客役などとして、およそ20人が乗り込み、船頭が新たに導入した救命胴衣の使い方を説明したほか、新しい通信機器の動作を確認しました。
このあと、舟は出航し、1時間20分ほどかけて京都市の嵐山に到着しました。
近畿運輸局次席運航労務監理官の安井一仁さんは「新しい安全対策に則って運航していることを確認できました」と話していました。
運航会社では、17日朝から「保津川下り」の運航を再開したいとしています。
「保津川遊船企業組合」の豊田知八代表理事は「航路も安定していて、スムーズに運航することができました。1回1回、しっかり安全運航して信頼を取り戻していきたい」と話していました。