野菜卸売り会社など実質的な経営者約1億9000万円脱税か

カット野菜の卸売り会社など3社の実質的な経営者が、架空の経費を計上して所得を少なくみせかけ、法人税などあわせておよそ1億9000万円を脱税したとして、大阪国税局から告発されたことが関係者への取材で分かりました。

告発されたのは、▼大阪・阿倍野区のカット野菜の卸売り会社「HANA」など3社と▼3社の実質的な経営者で、大阪・羽曳野市の運送会社、「幸新陸送」の中納幸弘前社長(59)です。
関係者によりますと、3社は、それぞれの取引先に架空の請求書を作成させ、うその手数料や広告宣伝費などを計上して所得を少なく見せかけていた疑いがあるということです。
大阪国税局は令和2年3月末までのおよそ3年間に3つの会社であわせておよそ6億7000万円の所得を隠し、法人税や消費税などあわせて1億9000万円余りを脱税したとして、大阪地方検察庁に告発しました。
中納前社長は、不正に得た金を高級ブランド時計の購入などに充てていたということで、重加算税を含む追徴税額は2億6000万円あまりにのぼるということです。
NHKの取材に対して、前社長は修正申告と納税をすでに済ませたとしたうえで、「私の認識の甘さからご迷惑をおかけして申し訳ございません。今後、二度とないように信頼回復に努めてまいります」とコメントしています。