京都 事故で休止の「保津川下り」 7月12日から運航再開へ

ことし3月、京都府亀岡市で観光客を乗せた「保津川下り」の舟が転覆し、船頭2人が死亡した事故で、川下りを休止している運航会社は6月30日、再発防止策を実施するメドがついたとして、7月12日から運航を再開すると発表しました。

ことし3月、亀岡市の通称、保津川で、観光客と船頭合わせて29人が乗った川下りの舟が岩にぶつかって転覆して船頭の男性2人が死亡し、川下りは休止されています。
運航会社は、6月、船頭の転落を防ぐための舟の改良や、新たな救命胴衣の導入などの再発防止策を公表し、運航再開に向けた準備を進めてきました。
そして、6月30日、▼必要な物資がそろい、▼訓練を通じて船頭にも周知するなど、再発防止策を実施するメドがついたとして、7月12日から運航を再開すると発表しました。
事故については、警察の捜査や国の運輸安全委員会の調査が続いていますが、近畿運輸局によりますと、人力でこぐ船は、海上運送法の適用外のため、運航再開の判断は事業者に委ねられているということです。
「保津川下り」を運航する「保津川遊船企業組合」の豊田知八代表理事は、「お客さまを安全にお届けすることが大事な責務であると自覚して『保津川下り』の信用を取り戻していきたい」と話しています。
運航会社は、引き続き、▼航路の土砂を取り除くほか、▼試験運航で手順を点検するなどとしており運航会社には、再発防止に向けた実効性のある取り組みが求められます。