関西空港と神戸空港の発着回数増 新経路の検証委立ち上げへ
関西の3つの空港のあり方を協議する「関西3空港懇談会」が大阪で開かれ、航空機の発着回数を増やせるよう、高度を下げたり淡路島の南部を通過したりする新たな経路について、委員会を立ち上げて検証していくことを決めました。
「関西3空港懇談会」は、関西、大阪、それに神戸の3つの空港の位置づけや発着回数について経済団体や自治体などのトップが集まって協議する会合です。
前回、去年9月の会合では、2030年ごろをめどに航空機の発着回数を、▼関西空港で現在の年間23万回から30万回に、▼神戸空港で現在の1日80回から160回に、それぞれ増やすことを決めましたが、必要な取り組みについて検証が必要だとしていました。
25日に大阪で開かれた会合では、国土交通省の担当者から、航空機が通過する現在の経路を見直し、高度を下げたり淡路島の南部を通過したりする経路を新たに設けるといった案が示されました。
これを受けて懇談会は、新しい経路の妥当性や騒音の影響などについて専門家による委員会を立ち上げ、年内を目標に検証を進めていくことを決めました。
2つの空港の増便については、再来年に大阪・関西万博の開催を控えていることから、段階的に実施したいとしています。
座長を務める関西経済連合会の松本正義会長は記者会見で「客観的、科学的な見地から経路を検証していく。地域で連携して地元としての意見を取りまとめたい」と述べました。