記録的な大雨 和歌山 真国川流域で専門家が氾濫状況など調査
今月(6月)2日の記録的な大雨で、男女2人が流されたとみられる和歌山県の真国川の流域で災害時の避難行動の専門家が13日朝から現地調査を行い、氾濫した当時の状況などを詳しく調べています。
今月2日、和歌山県北部に線状降水帯が発生し、記録的な大雨となった影響で、氾濫した真国川流域では男女2人が流されたとみられ、その後、男性が遺体で見つかり、女性は今も行方がわかっていません。
このうち、女性の行方がわからなくなった紀美野町では、13日朝から災害時の避難行動を研究する静岡大学の牛山素行 教授が現地に入って調査を行いました。
女性は、冠水した道路に車を止め、車から降りたところで流されたとみられていて、牛山教授が付近の電柱などに残された川の氾濫の痕跡から当時の水の深さを調べていました。
道路は緩やかに下る坂道で、牛山教授によりますと、女性は危険に気づかないまま深い場所まで進んでしまったとみられるということです。
調査では、最も深い場所ではピーク時に1メートル70センチほど冠水していたとみられることもわかりました。
牛山教授は「女性が走り抜けようとした時はピーク時ほどの冠水ではなかったと思うが、人や車は簡単に流されてしまうので、少しでも冠水していたら近づかないことが大切だ」と話していました。