“スマスイ”須磨海浜水族園　３５年の歴史に幕

「スマスイ」の愛称で親しまれてきた、神戸市の「須磨海浜水族園」は、老朽化に伴って解体されるため５月３１日で営業を終え、３５年の歴史に幕を下ろしました。

神戸市の「須磨海浜水族園」は１９８７年に開園し、かつて「東洋一」の大きさと言われた大水槽や全国初だったチューブ型のトンネル水槽などが人気を集めましたが、老朽化で解体されることになりました。
最終日となった３１日は、開園前からおよそ１５０人が列を作るなど多くの人が訪れ、大水槽を悠々と泳ぐサメや餌を食べるアザラシなどの姿を眺めていました。
午後には閉園セレモニーが行われ、地元の小中学生が朗読やブラスバンドの演奏で盛り上げたほか、長年勤めてきたスタッフが思い出を語るトークショーも行われ、訪れた人たちがそれぞれの思いを胸に最後の時間を過ごしていました。
そしてすべての営業が終了した午後７時半ごろ、スタッフが入り口に並んで「本当に長いあいだ、ありがとうございました」と頭を下げると集まった人たちが写真に収めたり拍手をしたりする中、シャッターがゆっくりと下ろされました。
神戸市須磨区から家族と訪れた４５歳の女性は、「２人の娘の子育ての思い出が詰まっています。さみしいです」と話していました。
来年６月には新しい水族館が「神戸須磨シーワールド」の名称で開業する予定です。