日銀大阪支店長“人手不足で宿泊や飲食などでは価格上昇も”

日銀大阪支店の中島健至支店長は記者会見で、外国人観光客の増加に伴う消費の伸びに期待感を示す一方、宿泊や飲食などでは、人手不足によって価格がさらに上昇するおそれがあると指摘しました。

日銀大阪支店の中島健至支店長は大阪市内で開いた記者会見で、今月(5月)の関西の景気判断を据え置きました。
景気判断の据え置きは6か月連続です。
この中で、▼個人消費については、外国人観光客による免税売り上げが増加する一方、値上げの動きが広がる中で基調に変化がないか点検していく必要があるとしています。
また、▼輸出や生産は、中国国内でのスマートフォンやパソコンの需要の減少で、中国や台湾向けの電子部品などが弱めの動きとなっている一方、アメリカ向けの建設機械や半導体の製造装置は堅調に推移しているとしています。
日銀大阪支店の中島支店長は「個人消費については、外国人観光客の増加が見込めるが、サービス業などでは人手不足によって供給能力が限界を迎えて価格に影響が出る可能性がある」と述べ、宿泊や飲食などの業種で人手不足によって価格がさらに上昇することに懸念を示しました。