大阪高裁 平木正洋長官が就任会見 “記録は国民の財産”

大阪高等裁判所の平木正洋 長官が就任の会見を行い、神戸児童連続殺傷事件など、重大事件の記録の廃棄が各地の裁判所で発覚したことを受けて、「記録は国民の財産であり、後世に確実に引き継ぐよう適切に運用したい」と決意を示しました。

平木長官は、兵庫県出身の62歳。
最高裁判所の刑事局長や東京地方裁判所の所長を経て、先月(4月)28日付けで大阪高等裁判所の長官に任命されました。
平木長官は26日、就任の記者会見を行い、「管内の裁判所の実情を把握し、高裁の長官として適切に司法行政を統括できるように努めたい」と抱負を述べました。
また、25日は、26年前に起きた神戸児童連続殺傷事件など、社会的に注目された少年事件や民事裁判の記録が各地の裁判所で廃棄されていた問題で、最高裁判所が、廃棄の経緯や保存のあり方についてまとめた報告書を公表し、謝罪しました。
これについて、平木長官は、「厳粛に受け止めている。私自身としても、歴史的、社会的な意義を有する記録は、国民全体の財産であり、後世に確実に引き継いでいかないといけないと思っている。最高裁が保存のあり方について新たに規定を改正すれば適切に運用したい」と話していました。