急な日焼けに注意 専門家が呼びかけ 対策グッズ販売急増

新型コロナが5類に移行し、外出したりマスクを外したりする機会が増えていることから、専門家は急に強い紫外線を浴びることで日焼けによる肌のトラブルが増える恐れがあるとして注意を呼びかけています。

大阪・高槻市にある大阪医科薬科大学病院では、日焼けが原因で受診する患者が今月(5月)半ばごろから少しずつ増えていて、中には肌がやけどのような状態になった患者もいるということです。
皮膚科の診療が専門の森脇真一教授は、新型コロナが5類に移行し、外出したりマスクを外したりする機会が増えていることから、日焼けによる肌のトラブルが増える恐れがあると指摘しています。
紫外線を浴びると肌を保護するため「メラニン色素」が作られますがコロナ禍では外出の機会が減り、マスクを着用していた人が多かったため、メラニン色素が十分作られていない可能性があるといいます。
森脇教授は、「外出を控えていた人たちが急に強い紫外線を長時間浴びると水ぶくれができたり皮膚が傷つくなどやけどのような状態になるおそれがある。マスクをしていた部分は肌が紫外線に弱い状態になっているので、帽子や日傘、日焼け止めなどで対策してほしい。メラニン色素は『天然の日焼け止め』なので、朝や夕方に散歩などをして夏に向けて紫外線に対する肌の抵抗力を高めることも大切だ。また、日焼けをすると肌の乾燥が進むため、入浴後に保湿剤などを使うなどしてケアすることも重要だ」と話していました。

【百貨店で対策グッズが人気】
大阪市内の百貨店では、気温が高い日が続いたことから紫外線対策のためのグッズの売り上げが伸びているということです。
大阪・北区の阪急うめだ本店では、早めに紫外線対策を始めようと関連のグッズを買い求める人が増えています。
化粧品売り場では日焼け止めの効果もあるファンデーションが人気だということで、売り上げは去年の同じ時期と比べて3割ほど増えているということです。
また、今月(5月)半ばごろから折りたたみできる日傘の売り上げも伸びていて、23日も売り場には多くの人が訪れ、店員に商品の特徴を聞くなどして買い求めていました。
阪急うめだ本店化粧品販売部の※浜田大輔さんは、「マスクを外して外出する機会が増えたことで紫外線対策にも敏感になっている人が多いと感じています。化粧品は日焼け対策のできる商品の種類が増えているので対策も進めやすいと思います」と話していました。
(※「浜」は、濱のうかんむりの中が、眉の下に八)