大阪大の双子研究施設 存続危機でクラウドファンディング募集

大阪大学には、500組あまりの双子のDNAなどを保管する国内で唯一の研究施設がありますが、運営のための予算が足りず存続が危ぶまれるとして、クラウドファンディングで資金を募ることになりました。

大阪大学の「ツインリサーチセンター」は、双子の研究を通じて遺伝的な要因や育つ環境が病気の発症などにどう影響するのか研究する基盤を作ろうと、14年前に設立されました。
523組の双子について、▼日常生活や食事などの詳細なデータに加え、▼血液やDNAなどのサンプルを保管していて、いわば「双子研究の図書館」として世界の研究機関にデータなどを提供しています。
しかし、1年あまり前に施設を整備するための国の予算が終わり、大学では施設の存続が危ぶまれるとして、クラウドファンディングで資金を募ることになりました。
募集期間は6月30日まで、最終的な目標額は1200万円に設定していて、集まった資金は▼登録されているデータの整理やサンプルなどの管理のほか、▼双子やその家族の交流の支援などに活用するということです。
大阪大学ツインリサーチセンターの渡邉幹夫センター長は、「双子の研究は病気の原因の解明や予防だけでなく、教育や経済活動など人の営みすべてに役に立つ貴重なものなので、多くの人に支援頂きたい」と話しています。