京都 二条城二の丸御殿「牡丹の間」の障壁画 原画を公開

京都の世界遺産、二条城でふだんは見ることができない二の丸御殿の「牡丹の間」の障壁画の原画が公開されています。

公開されているのは、京都市中京区にある二条城の二の丸御殿の「牡丹の間」を飾った「牡丹図」と「梅図」の原画です。
いずれも1600年代に狩野派の絵師たちによって描かれたとされ、ふだんは城内で保管されていますが、今回、特別に公開されています。
「牡丹図」は12面が公開され、このうち2面は、前後に雲や岩などを描いて奥行きを感じさせるなど、ほかとは様式が異なるということです。
また、10面が公開されている「梅図」は、寒風の中で花をつける梅の力強さやたくましさが感じられる作品です。
金ぱくの下には下書きの「鷹(たか)」の姿が確認でき、当時の障壁画の制作の過程をかいま見ることができる貴重な歴史資料だということです。
大阪市から訪れた60代の男性は「古くて貴重なものだということがわかりました。趣を感じることができ、大変すばらしい」と話していました。
元離宮二条城事務所の松本直子 学芸員は「原画を直接見ていただく機会は少ないと思いますので、線の太さや花の形など細かい所も見て花の生命力を感じてもらえれば」と話していました。
原画の公開は二条城の障壁画展示収蔵館で6月18日まで行われます。