堺 だんじり横倒し事故 11人けが うち6人が重傷

16日、大阪・堺市で、ひき回されていただんじりが横倒しになり、11人がけがをしてこのうち6人が足の骨を折るなどの重傷だということです。
交差点を勢いよく曲がった後に横倒しになったということで、警察が詳しい状況を調べています。

16日午前9時ごろ大阪・堺市南区城山台で町なかを引き回されていただんじりがバランスを崩して横倒しになりました。
消防によりますとだんじりを引いていた人や上に乗っていた人がだんじりの下敷きになるなどして16歳から49歳までの男性11人がけがをし、このうち6人が足の骨を折るなどの重傷だということです。
重傷の6人は、いずれも意識はあるということです。
見物していた人にけがはありませんでした。
16日は、この地区のだんじりが補修を終えて戻ってきたため、地元へのお披露目としてひき回していたということです。
自治会の役員によりますと、だんじりは通常、30人から50人くらいでひいていますが、今回はお披露目だったことから、他の地域からも手伝いの人たちが来ていて、倍以上のおよそ100人でひいていたということです。
現場近くの美多彌神社を出発した直後、勢いよく交差点を曲がる「やり回し」をしていた際にバランスを崩したということです。
警察は、だんじりをひいていた人や見物人から話を聞くなどして事故の詳しい状況を調べています。

【横倒しになったときの状況】
だんじりが横倒しになった現場の近くにある美多彌神社の関係者によりますと、だんじりは、神社の駐車場で午前8時すぎから行われた式典のあと、午前9時ごろに、敷地から右折して道路に出ました。
だんじりは、数十メートル直進してから「美多彌神社前」の交差点を右折します。
その際に、勢いよく交差点を曲がる「やり回し」を行いますが、ここでバランスを崩して、だんじりは左側に傾きます。
交差点からさらに10メートルから20メートルほど進みながら、態勢を立て直そうとしましたが、逆の右側に横倒しになったということです。

【自治会長 “いつもの倍以上の人数でひく”】
だんじりの地域の自治会長を務める久保崇さん(51)は、倒れただんじりの前の部分に乗っていました。
久保さんによりますと、例年、だんじりは、30人から50人くらいでひいているということですが、今回は、お披露目のだんじりだったため、他の地域からも手伝いの人たちが来ていて、倍以上のおよそ100人でひいていたということです。
だんじりは、交差点を右折しようとした際に、バランスを崩して左側に傾き、態勢を立て直そうとしたところ、今度は右側に傾いて、そのまま横転したといことです。
久保さんは「傾いているのはわかっていたが、どうしようもありませんでした。屋根に乗っていた人は投げ出され、中に乗っていた人もそのまま倒された形です。だんじりがきれいになって帰ってきて住民の方も期待していたのに、このようなことになって申し訳ない思いでいっぱいです」と話していました。