姫路の県立高校“髪型が校則違反”卒業式で生徒を別フロア参加

兵庫県姫路市の県立高校が男子生徒の髪型が校則に違反しているとして、卒業式にほかの生徒と一緒に参加しないよう求めていたことがわかりました。
兵庫県教育委員会は「教育的配慮が欠けており、適切な対応ではなかった」としています。

兵庫県教育委員会によりますと、先月(2月)、姫路市の県立高校で行われた卒業式に男子生徒が髪の毛を編み込んだ「コーンロウ」と呼ばれる髪型にして登校しました。
これに対して学校は「校則違反だ」として、卒業式の会場でほかの生徒と別のフロアから参加することや、名前を呼ばれても返事をしないことを求め、生徒は保護者とともに式の途中で帰宅したということです。
校則では、生徒の髪型について、「高校生らしい清潔なもの」で、「男子は目や耳、えりに髪の毛がかからない」ことを定めていて、学校側は式の1週間前の頭髪検査で、長さが校則に違反するとして散髪するよう指導していたとしています。
記者から生徒は海外出身の父親のルーツなどを考慮して決めたのではないかと問われたのに対して、県教委は「学校側は、生徒になぜこの髪型にしたのかを聞いていなかった。ルーツがあるからこの髪型にしたという話があれば、違った対応になったと考えている」としています。
兵庫県教育委員会高校教育課の新谷浩一課長は「卒業式にほかの生徒と同じ席で出席させなかったことは教育的配慮が欠けており、適切な対応ではなかった。学校と生徒とのコミュニケーションが十分ならば、このようなことは起こらなかったと考えている。もう少し生徒に寄り添った対応ができたのではと思っている」と話しています。