聴覚障害の女児死亡事故損害賠償訴訟 逸失利益不服で遺族控訴

交通事故で亡くなった聴覚障害のある女の子についての損害賠償をめぐる裁判で、将来得られるはずだった収入を労働者の平均よりも低く算出した1審の判決を不服として、遺族は大阪高等裁判所に控訴しました。

5年前、大阪・生野区でショベルカーが歩道に突っ込み、近くの聴覚支援学校に通う井出安優香さん(当時11)が亡くなった事故で、遺族が運転手などに損害賠償を求める裁判を起こしています。
裁判では、安優香さんが将来得られるはずだった収入にあたる「逸失利益」をどう算出するかが争点となり、大阪地方裁判所は先月(2月)27日の判決で、労働者全体の平均賃金の85%をもとに計算すべきという判断を示しました。
遺族側は障害を前提にせず、健常者と同じ基準で計算するよう求めていて、この判決を不服として大阪高等裁判所に控訴しました。