西宮市で障害がある子どもたちに劇場に親しんでもらうイベント

知的障害や発達障害があり、大きな音や暗い場所が苦手な子どもたちにも劇場に親しんでもらおうと、実際のコンサートを通じて、劇場でのルールを学んでもらうイベントが兵庫県西宮市で開かれました。

このイベントは、兵庫県と県立芸術文化センターが開催したもので、会場には、知的障害や発達障害などのある子どもとその親などおよそ380人が集まりました。
まず、司会者が舞台にいる人がよく見えるよう照明を消して暗くすることやコンサートが始まることを知らせるために大きなブザーの音がなることなどを説明し、「大きな声を出さない」といった鑑賞のルールも伝えました。
そして、大きな音が苦手な子どもに耳当てを貸し出したりふだんより照明を明るくしたりした上で、アンサンブルの演奏や歌が披露されました。
スクリーンには、歌の歌詞や会場のアナウンスが文字で映され、子どもたちは、音楽に合わせて、体を揺らせたり手拍子をしたりして、楽しんでいました。
12歳の息子と訪れた男性は「子どもとともに劇場に足を運ぶ機会はなかなかないので、ありがたいです。こうした取り組みがもっと広がればいいなと思います」と話していました。
県立芸術文化センターの山下英之副館長は「こうした機会を通して、障害がある方にも劇場に足を運んでもらえたらと思います」と話していました。