大阪府内で初めて「不登校特例校」来春開校へ

年々、増えている不登校の子どもたちに学びの機会を確保したいとして、大阪市教育委員会は、生徒の事情にあわせて特別なカリキュラムが組める「不登校特例校」を来年春に開校することになりました。

大阪府内では初めてとなる「不登校特例校」は、廃校となった浪速区内の小学校の校舎を改修して来年4月に開校する予定で、大阪市はそのための費用を新年度予算案に盛り込みました。
「特例校」では、3つのクラスを設けてあわせて70人程度の中学生を受け入れることにしており、どのような生徒でもリラックスできる環境にしようと、▽教室内に視線をさえぎる仕切りを設置したり、▽いつでも自由に休憩できる部屋を設けたりするほか、▽性別に関係なく使える多目的トイレを各階につくるということです。
また、朝の登校時間を遅くしたり、授業時間を減らしたりして、生徒の負担を軽くすることを検討しているほか、「夜間中学」を併設して合同授業などを行い、世代や国籍を超えた交流ができるようにしたいとしています。
大阪市立の中学校では不登校の生徒が年々、増加していて、すべての生徒に占める割合は令和3年度で7.59%と全国平均の5%より2ポイント以上、多くなっています。
大阪市教育委員会は、「多様な学びの場を確保したい」として、ことしの秋にも「特例校」の説明会を開き、転入学の希望者を募ることにしています。