阪大非常勤講師4人“雇い止め不当”無期雇用への転換求め提訴

大阪大学で5年を超えて働く非常勤講師ら4人が、大学が新たに定めた契約期間の上限によって、来月(3月)末で雇い止めにされるのは不当だと主張し、期間の定めのない無期雇用への切り替えを求める訴えを起こしました。

訴えを起こしたのは、大阪大学で語学などを教えている50代から60代の非常勤講師の男女4人です。
非正規の労働者をめぐっては、同じ職場で5年を超えて働いた場合、本人が望めば契約期間の定めのない「無期雇用」に切り替えるよう義務づける改正労働契約法が施行され、5年前から適用が始まっています。
訴えによりますと、4人は、半年間や1年間の契約の更新を続け、5年を超えて勤務しており、去年2月までに、「無期雇用」への切り替えを大学に申し込みました。
しかし、大学は今年度から、非常勤講師との契約期間は、5年を上限とする契約に変更し、4人は、これまで勤務した期間を踏まえて来月末での雇い止めが決まりました。
これについて、4人は、無期雇用への切り替えを回避するための不当な雇い止めだとして、無期雇用への切り替えを求める訴えを大阪地方裁判所に起こしました。
原告の浦木貴和さん(57)は「問題行動があったわけでもないのに、無期雇用への切り替えを認めてもらえず、憤りを感じています」と話しています。
原告によりますと、大阪大学では、およそ1100人の非常勤講師が働いていて、去年8月にも2人が同様の訴えを起こしています。
一方、大阪大学は「訴状が届いていないため、コメントは差し控えさせていただきます」としています。