サフラン栽培で障害者たちに支払う工賃改善へ 大阪 西成区

スペイン料理などに使われ高級スパイスとしても知られる「サフラン」を栽培し、障害者たちに支払う工賃を改善しようという取り組みが大阪・西成区の事業所のグループで始まりました。

取り組みを始めたのは、大阪・西成区の障害者自立支援協議会の就労に関する部会です。
障害者の就労支援施設のうち「B型事業所」と呼ばれる施設の工賃は直近のおととしの全国平均で1人あたり1か月1万5000円ほどで、どのように工賃を上げるかが課題になっています。
そこで目をつけたのがサフラン。
調味料1グラムのためにめしべが150本必要とされ、手作業で採取するのに人件費がかかることから最も高価なスパイスの1つと言われています。
水を与えなくても暗室で育つということで去年10月から5つの施設で栽培を始めたところ、去年12月には球根のほとんどが花を咲かせ、作業所では、赤いめしべを花から一つ一つ採取し乾燥させていく作業が行われていました。
部会では今後5年以内をめどに商品化や販路の開拓に向けて検討を進め、障害者の工賃の改善につなげたいと期待しています。
西成区障害者自立支援協議会の中地美奈子さんは「西成区には外国人居住者が増えてサフランを調味料として使う料理店もできている。地産地消の西成ブランドにして作業所にゴールドラッシュを起こしたい」と話しています。