害虫のハダニ対策 天敵のアリの足跡に含有物質を活用へ

農作物を食い荒らす害虫のハダニが、天敵のアリの足跡に含まれる物質を避ける性質があることがわかったと京都大学などの研究グループが発表しました。
グループは天然の物質を材料にした農薬の開発につなげたいとしています。

これは京都大学の矢野修一助教などの研究グループが10月にオンラインで会見を開いて発表しました。
矢野助教は、1000種類以上の農作物に住み着いて葉を食い荒らすナミハダニとカンザワハダニという大きさ0.5ミリほどの害虫について調べました。
ハダニを捕食する天敵のアリに、インゲン豆の葉の上を歩かせて足跡をつけたものと、歩かせずに足跡をつけていないものを並べて、計55匹のハダニがどちらの葉を選ぶかを調べたところ、約75パーセントのハダニが足跡がついていない葉を選んだということです。
また、アリの足跡に含まれる「炭化水素」という物質を塗った紙と塗っていない紙を比べたところ、約80%のハダニが塗っていない紙を選び、炭化水素を避ける性質があることがわかったということです。
ハダニは化学薬品の農薬に「耐性」を持つ性質があり、グループは天敵のアリの足跡に含まれる天然の物質を活用し、新たな農薬の開発につなげたいとしています。
矢野修一助教は「今回の研究を生かして自然にやさしい害虫対策を確立していきたい」と話していました。