大阪府 2歳児置き去り死亡 “確認徹底を”保育所などに通知
大阪・岸和田市で2歳の女の子が、保育所に預けたと思い込んだ父親の車の中に取り残されて死亡したことを受けて、大阪府は、府内の保育所などに向けて、子どもが登園しない場合の保護者への確認連絡を徹底するよう、15日付けで通知しました。
今月(11月)12日、大阪・岸和田市で2歳の女の子が、保育所に預けたと思い込んだ父親の車の中に取り残されて死亡したことをめぐっては、保育所が園児が無断欠席した場合にすることになっていた保護者への連絡をしていなかったことが明らかになっています。
これを受けて大阪府は15日、保育所や認定こども園、それに、幼稚園などに向けて、こうした事態を防ぐための通知を出しました。
具体的には、▼登園時の出欠確認を確実に行うとともに、▼ふだんの登園時間を過ぎても子どもが来ない場合は保護者に電話で確認することなどを改めて徹底するよう求めています。
吉村知事は記者団に対し、「どこかでエラーを断ち切ることができれば、救われた命かもしれないと思うと心が痛い。痛ましい事案が起きないようにしていきたい」と述べました。
このほか大阪市も、15日までに市内の1300余りの保育所や幼稚園などに、子どもが登園していない場合の確認連絡などを徹底するよう通知しました。
松井市長は記者団に対し、「ヒューマンエラーはありうるので、二重、三重のチェックをしてもらいたい」と述べました。
【少子化相“保育所の責任重く再発防止検討”】
大阪で2歳の女の子が保育所に預けたと思い込んだ父親の車の中で死亡したことについて、小倉少子化担当大臣は、保護者に欠席を確認する連絡をしていなかった保育所の責任は重いとしたうえで、再発防止に向けて検討を進める考えを示しました。
先週、大阪・岸和田市の保育所に通う2歳の女の子が保育所に預けたと思い込んだ父親の車の中で熱中症で死亡し、その後、保育所が、来ていないことを保護者に連絡していなかったことが明らかになっています。
小倉少子化担当大臣は記者会見で「子どもの命や安全を守る保護者の高い意識は必要だ。一方で、今回のケースは、保育所が当然やるべき所在確認をしていれば救えた命であり、保育所の責任は重い」と述べました。
そのうえで、「保護者への確実な連絡を求めると、不在の場合などに保育所に過度な負担を求めるおそれがあることなども勘案して、どうすれば子どもの命を守れるか、関係府省と検討したい」と述べました。
一方、政府は、子どもの欠席の確認を徹底することなどを自治体に求める通知を14日、改めて出しました。