「餃子の王将」社長射殺事件 取引先元代表“全く関与ない”
9年前、「餃子の王将」を展開する会社の社長が銃撃され、殺害された事件のあと、会社の第三者委員会の報告書で会社と不適切な取り引きを行っていたと指摘された企業グループの元代表がNHKの取材に応じ、「取り引きは会社側から持ちかけられたものだ」と主張したうえで、事件には全く関与していないと話しました。
平成25年に、「王将フードサービス」の京都市の本社前で、社長だった大東隆行さん(当時72)が拳銃で撃たれて死亡した事件のあと、会社が設けた第三者委員会の調査報告書は、会社と特定の企業グループとの間で不動産売買などの不適切な取り引きが繰り返され、およそ170億円の損失を出したと指摘しています。
これについて、この企業グループを経営していた上杉昌也 元代表(78)がNHKの取材に応じ、「取り引きは会社側から持ちかけられたもので、金額が水増しされている」と話しました。
そのうえで、大東さんがこうした状況を改善しようとしていたことについて、「大東前社長との交渉はスムーズに行われ、会社の債務を解決しようと理解し合ったうえで対応し、トラブルもなかった」と話しました。
この事件で、特定危険指定暴力団・工藤会系の暴力団幹部、田中幸雄容疑者(56)が逮捕されたあと、上杉元代表は、関係先として警察から家宅捜索や任意の事情聴取を受けたことを明らかにしたうえで、容疑者については「面識はなく接点は全くありません」と述べました。
そして、「私は事件には全く関与していない」と話しました。
一方で、工藤会との関係については「経営していたゴルフ場に関係者がきたことは認識しているので、接点が全くないわけではないが深い関係はなく、工藤会が事件にどのように関わったかはわからない」と述べました。