バーチャル空間で「ひきこもり」当事者の交流会

「ひきこもり」の当事者どうしがお互いに抱える悩みなどを話すことで状況の改善や就労につなげてもらおうと神戸市はインターネット上に作られたバーチャル空間を使った交流会を始めました。

神戸市は、国の調査を基に「ひきこもり」の人がおよそ6600人いると推計していて、おととしから専用の窓口を設けて相談を受け付けてきましたが、「当事者どうしで悩みや体験談を話せる場が欲しい」という声が上がっていました。
これを受けて神戸市は、インターネット上のバーチャル空間を利用して当事者が語り合える交流会を始めることになり初回の26日は就労を目指す5人が参加しました。
参加者はニックネームを使ってシステムに入ると自分のアイコンを動かして画面上を移動し、ほかの参加者にメッセージを送るなどして交流していました。
参加した30代の男性は「ほかの当事者と気楽に話せる場ができてうれしい。移動がつらい日もあるので自宅から参加できるのもありがたい」と話していました。
神戸市の「神戸ひきこもり支援室」の酒井恵美子係長は、「関心のある方はまず一度、メールや電話で支援室に相談してほしい」と話していました。
神戸市ではこのバーチャル空間での交流会を月に1回開くほか、対面型でも交流の場を設けることにしています。