正倉院で「開封の儀」宝物の点検や調査 封印を解く
東大寺を建立した聖武天皇ゆかりの宝物などを収めた奈良市の正倉院で、年に一度、宝物の点検や調査のため封印を解く「開封の儀」が行われました。
奈良時代に作られた校倉造りの正倉院正倉には、聖武天皇や東大寺ゆかりの宝物など、およそ9000件が収められていますが、ふだんは宝庫と呼ばれる別の建物に移して保管しています。
6日は、年に一度宝物の点検や調査のため、宝庫の中の部屋の封印を解く「開封の儀」が行われました。
儀式では、正倉院事務所の所長の先導で、宮内庁の職員や東大寺の僧侶など14人が、入り口の前で手や口を清めたあと、一列に並んで宝庫に入っていきました。
宝庫の中では、宝物が収められている6つの部屋の扉の封印が、宮内庁の職員によってはさみで解かれたということです。
このあと、およそ2か月かけて点検や調査とともに防虫剤の交換などが行われます。
これにあわせて奈良国立博物館では、「正倉院展」が今月(10月)29日から来月(11月)14日まで開かれ、初出展の8件を含む59件の宝物が公開されます。
ことしも新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、当日券の販売はなく、日時が指定された前売券の購入が必要です。