兵庫県 コロナ患者全数把握見直し決定 “把握継続”自治体も

兵庫県は15日、新型コロナの対策本部会議を開き、医療現場の負担を軽減するため患者の全数把握を見直し、今月(9月)26日から報告を求める対象を重症化リスクのある高齢者などに絞ることを決めました。

兵庫県は、15日、対策本部会議を開き、斎藤知事は冒頭、「感染者が体調が悪化した場合などにフォローをしっかり行い、安心して自宅で療養できるような体制を構築していきたい」と述べました。
会議では、政府の方針を踏まえ、県も新型コロナの患者の全数把握を見直し、これまで医療機関に求めていた詳しい報告を求める対象を、重症化リスクが高い高齢者などに絞る運用に今月26日から移行することを正式に決めました。
そのうえで、報告の対象から外れる若者や重症化リスクの低い人は県が新たに設置する「陽性者登録支援センター」に名前や連絡先などの情報をみずから登録して療養してもらい、体調が悪化した場合には健康相談を受け付けたり、食料品を配付するなどして支援していくということです。

【姫路市 “見直し後も 全患者の詳細把握を続行”】
新型コロナ患者について、兵庫県姫路市は、医療機関からの届け出のほか、患者みずからシステムに入力する方法をあわせることで、重症化リスクのある患者以外についても詳細な情報の把握を続けることにしています。
姫路市はすでに7月下旬から重症化リスクの高い高齢者などは医療機関が届け出をする一方で、リスクの低い患者などは患者みずからが電子申請をする方法で、すべての患者の動向を把握し続けてきました。
患者の全数把握を見直して、重症化リスクのある高齢者以外は報告を簡略化した運用に切り替える動きが出る中、姫路市は、今後もこれまでどおりすべての患者について詳細な情報の把握を続ける方針を決め、15日、市の医師会を通じて市内のすべての医療機関に通知しました。
姫路市保健所の毛利好孝 所長は「重症化リスクの低い人から体調不良や救急要請が出てきた場合、保健所に情報が集められていないと入院や受診の調整をすることができないので、これまでどおり情報を把握しておくことにした。情報を集めて健康管理をできるようにしていく」と話しています。

【療養期間短縮に 運送業界から歓迎の声も】
新型コロナをめぐっては感染者の療養期間が短縮されましたが、これにについて、奈良県内の運送業界からは歓迎の声があがっています。
奈良市今市町にある従業員37人の運送会社では、主に食品の梱包容器を関東から四国まで、広範囲に輸送しています。
取引先との関係などもあって、代わりのきかない仕事が多く、先月、従業員が一度に4人、新型コロナに感染した際には、業務が回らなくなりそうな場面もあったということです。
運送会社の社長で奈良県トラック協会の会長を務める塚本哲夫さんは「10日間という療養期間は長いという感覚があったので、1週間となったのは、非常に助かります。人数の少ない会社だと感染者がでるとなおさら業務が回らないと思うので、療養期間が短くなるのは我々の業界としては非常にありがたいことです」と話していました。

【療養期間短縮に 奈良県医師会“10日間は対策徹底を”】
一方、新型コロナの感染者の療養期間が短縮されたことをめぐり、奈良県医師会は、症状のあった感染者は、発症から10日間は人に感染させる可能性が残っているとして、感染させない対策を徹底するよう呼びかけました。
新型コロナの対応をめぐり、奈良県医師会の安東範明会長は、15日、定例の記者会見を開きました。
この中で、安東会長は、感染者の療養期間が症状のあった感染者は原則10日間から7日間に短縮されたことについて、「症状のあった人は、発症から8日目でも感染力が残っている」などと述べたうえで、発症して10日間は感染させない対策を徹底するよう呼びかけました。
一方、国は感染者の全数把握を見直し、報告を簡略化した運用を今月26日から全国一律で始めることにしています。
これについては、詳しい報告の対象から外れる人も、適切に医療につなげる仕組みが必要だとして、県に対し、窓口の周知などに万全を期すよう求める考えを示しました。
全数把握の見直しをめぐり、奈良県は「健康フォローアップセンター」の設置について検討を進めています。