感染急拡大 京都府で「対策強化宣言」 各地で医療ひっ迫

京都府は新型コロナウイルスの対策本部会議を開き、感染の急激な拡大で医療体制がひっ迫しているなどとして、「BA.5対策強化宣言」を出すことを決め、今月(8月)末まで基本的な感染防止対策の徹底などを呼びかけることになりました。

京都府は4日、対策本部会議を開き、この中で担当者が▼4日も、一日あたりの感染者数がこれまでで3番目に多い5245人となるなど感染の急激な拡大が続き、▼3日時点の病床使用率もおよそ50%で、医療提供体制がひっ迫している現状を報告しました。
その上で、会議では、政府が新たに導入した「BA.5対策強化宣言」を出すことを決めました。
宣言の期間は4日から今月31日までで、▼こまめな換気、▼飲食時を含めた会話をする際のマスクの着用、▼体調に不安があるときは外出を控えるといった基本的な感染防止対策を徹底するよう呼びかけます。
また、▼高齢者や基礎疾患のある人や、日常的に接する人には、感染リスクの高い場所への外出は控え、▼お盆の帰省などでふだん会わない高齢者や基礎疾患のある人に接する際には、できるだけ事前に検査を受けるよう呼びかけます。
飲食については、▼府の認証を受けている店舗を利用し、▼密にならないよう距離をあけて座ったうえで、▼長時間に及ばないよう呼びかけます。
一方、医療体制の負担を軽減するため、▼症状が軽く、重症化リスクが低いと思われる場合は発熱外来の受診ではなく抗原検査キットを活用することを検討し、▼救急外来や救急車の利用は、緊迫している場合などに限るよう呼びかけます。

【滋賀県 高齢者の宿泊療養施設 満床状態続く】。
新型コロナウイルスの感染が急激に広がる中、滋賀県が運用する、介護が必要な高齢の感染者を専用に受け入れる宿泊療養施設では、ほぼ満床の状態が続いていて、県は今後、対応できる病床を増やすことにしています。

感染の第6波では、本来入院の対象にならない軽症の高齢者が、介護などが必要なために入院するケースが相次ぎ、医療機関の負担が大きくなりました。
このため滋賀県は、ことし5月以降、大津市内のホテルを借り上げ、介護士や看護師を常駐させ、軽症で介護が必要な高齢者専用の宿泊療養施設として運用しています。
県によりますと、この施設の定員は15人ですが、先月(7月)上旬以降は、満床に近い状態が続いているということです。
この施設に入れない感染者については、高齢者の療養先を調整する県の「介護コーディネーター」が、訪問看護や食料品の配達などを手配しているということです。
県は今後、草津市にある、軽症患者を一時的に受け入れる入院待機施設に介護士を派遣したうえで、こうした高齢者を受け入れる準備を進めることにしています。
県の介護コーディネーターの楠神渉さんは、「一人では生活できない高齢者を優先して、宿泊療養施設で受け入れるため、家族のサポートが得られる高齢者には在宅療養をお願いせざるをえない状態だ」と話していました。

【保健所 教訓生かし業務対応】。
新型コロナへの対応で、感染者と医療機関などの「橋渡し」を担っているのが保健所です。
これまでの経験を踏まえて業務を見直し、「第7波」では、感染者への連絡などが滞らないようにしようとしています。

奈良県内に4つある保健所の1つ、生駒市や天理市など8つの自治体を管轄する郡山保健所の管内では、感染の「第6波」の際には、多くても一日500人ほどだった感染者が、今では一日700人以上となりました。
こうした状況を乗り切ろうと、この保健所は県庁のほかの部局からの応援職員を今月2日からは、前の週までの2倍となる20人に増員しています。
保健所は、「第6波」を経たことし3月以降、さまざまな点で業務を見直してきました。
例えば、感染者の発生届のデータは、手入力から、書類を自動で読み取る専用の機器を使う方式に変更し、作業にかかる時間を大幅に短縮しました。
また、感染者全体の8割を占める軽症・無症状の人たちへの対応は、民間に委託しました。
「第6波」の際には、この保健所の管内だけでも、一度も電話連絡できずに療養期間を終えた軽症者が2000人近くにのぼりましたが、今回は、委託先から、感染判明からおおむね2日以内に電話で連絡をとるようにしています。
感染に不安を感じた場合の相談窓口なども案内しているということで、電話がつながらないケースをのぞき、おおむね連絡がとれているということです。
こうした見直しを踏まえ、保健師などの専門職は、重症化リスクの高い人の入院調整と健康観察が滞らないようにすることに、より重点的に取り組んでいます。
医療機関側から送られた発生届で、▼年齢や、▼重症化リスクの高い持病の有無、▼妊娠しているかなどを見極め、リスクの高い人には、保健師などの専門職が、すぐに連絡を取っているということです。
郡山保健所の本木隆規 健康増進課長は、「『第6波』のときは死に物狂いだったが、長期戦を覚悟して業務の効率化と改善を図っている。特に軽症者に対しては保健所からの連絡を待って不安を抱えている方がいると思うが、保健所からは必ず連絡するので固定電話や携帯電話の番号からの連絡に注意を払っていただければ」と話していました。