感染急拡大 PCR検査希望者急増 抗原検査キットなど不足も

新型コロナウイルスの感染の急拡大に伴い、大阪・泉佐野市にある無料検査場には検査できる数を上回る希望者が連日、訪れていて、受け付けを一部制限する事態となっています。

大阪・泉佐野市にある検査センターは、市から委託を受けた民間の検査会社が運営していて、▼発熱やせきなどの症状がなく、▼濃厚接触者でもない人を対象に無料でPCR検査が受けられます。
2日は、午前9時の受付開始とともに感染の不安を感じる人や旅行などで移動を予定している人が相次いで訪れ、50人余りの列ができていました。
この検査センターでは、先月(7月)から件数が増え始め、現在は一日あたり500件ほどと、6月に比べると10倍ほどに増加しているということです。
この検査会社は、大阪府内でほかにも7か所の検査センターを運営していますが、いずれも検査の希望者が急増し、一日に分析できる上限の5000人を上回る日が続いているということです。
このため検査センターでは、受け付ける件数を制限していて、平日は午後7時までだった受け付けの時間を午後5時ごろに早めるなどして対応しているということです。
泉佐野市成長戦略室の新谷洋史 理事は、「上限を超えて受け付けをすると検査結果を通知するのが遅くなってしまうので制限をかけざるをえないが理解してほしい」と話していました。

【検査会社は体制拡充も】。
自治体の無料検査を請け負う民間の検査会社では、第6波の教訓を踏まえて検査体制を拡充していました。
このうち、大阪府内で8か所の検査センターを運営する「大阪PCR検査センター」では第6波の際、検査の件数が一日4000件を超えると利用者に結果を通知するまでに3日から4日かかる状況になっていたということです。
このため、検査会社ではさらに体制を拡充しようと先月(7月)末以降、8つの検査センターから集めた検体を分析する機器などを増やして一日5000件程度まで対応できるように備えていました。
しかし、当初の想定以上に感染が急拡大し、対応できる数を超える希望者が検査センターを訪れていて、受け付ける人数を制限せざるをえなくなっているということです。
大阪PCR検査センターは、「検査を受けたいと訪れた人たちに提供できず大変心苦しい。今後は、検査にあたる技師の採用を進めるなどして、さらに検査できる量を増やしたい」としています。

【感染急拡大 検査キットなど不足】。
新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、大阪に本社がある大手の医薬品卸売会社では、検査に使うキットや試薬の在庫がほぼなくなり、医療機関への出荷を一部延期せざるをえなくなるなど影響が出始めています。
大阪に本社がある医薬品卸売会社「ケーエスケー」では、新型コロナの陽性の判定などに使う抗原検査キットやPCR検査用の試薬を医療機関や薬局などに卸しています。
このうち抗原検査キットは、感染拡大に伴い、先月(7月)半ばから急速に発注が増えました。
先月の出荷はおよそ26万回分で、5万回分だった6月と比べて5倍以上に急増しています。
この会社では、第6波で在庫が一時的になくなったことを教訓に、流行する時期に備えて準備を進めてきました。
しかし、医療機関からの発注が増えたことから、入荷したキットもすぐになくなる状況が続いていて、今週に入って在庫はほぼない状態だということです。
このため、医療機関への出荷を一部延期せざるをえなくなっていて、取引先の中には、検査ができないために発熱外来を一時的に休止するところも出ているということです。
ケーエスケー医療関連部の森博昭 営業第3課長は「医療機関に迷惑をかけないように在庫を増やしてきていたが、足りない状況が続いていて、見通しは全く立たない状況だ」と話しています。

【発熱外来ひっ迫 オンライン診療の活用を】。
新型コロナの感染拡大で発熱外来を受診する人が急増していることを受けて、大阪府は、比較的、重症化のリスクが低いとされる若い世代の軽症者にオンラインで診療を受けてもらい薬を処方するといった取り組みを3日から始めると発表しました。
新型コロナの感染拡大により、大阪府内では、発熱外来を受診する人が急増しています。
これを受けて大阪府は、外来の受診は、▼高齢者や、▼ワクチンを接種できない幼い子どもなどを優先させたいとして、比較的、重症化のリスクが低いとされる若い世代の軽症者にオンラインで診療を受けてもらう取り組みを3日から始めると発表しました。
対象となるのは、20代から40代の軽症者で、重症化のリスクに該当する基礎疾患がある人や、妊娠している人は除くとしています。
具体的には、▼みずから行った抗原検査で陽性となった場合、オンライン診療によって確定し、症状に応じて薬が処方され、自宅に配送するほか、▼すでに設けられている無料の検査場の一部を若い世代の軽症者専用として、陽性となった場合、オンライン診療や薬の処方を受けることができるということです。
また、今月5日からは、若い世代の軽症者に、抗原検査のキットを無償で配布するということです。
吉村知事は記者団に対し、「発熱外来は、できるだけ高齢者や妊婦、子ども、赤ちゃん、基礎疾患のある方が優先されるべきだと思う。20代から40代で症状の軽い人は発熱外来で予約枠を埋めるのではなく、この仕組みを活用してほしい」と呼びかけました。