財務省文書改ざん自殺民事裁判 妻“夫の死の真実が知りたい”

財務省の決裁文書の改ざんに関与させられ自殺した近畿財務局の男性職員の妻が、佐川元理財局長に賠償を求めている民事裁判で、妻への尋問が行われ、妻は改めて、「夫の死の真実が知りたい。佐川氏は一度でもいいので法廷に出向き、話をしてほしかった」と述べ、すべての審理が終わりました。

森友学園に関する決裁文書の改ざんに関与させられ自殺した近畿財務局の職員、赤木俊夫さん(当時54歳)の妻の雅子さんは、財務省の佐川元理財局長に賠償を求める訴えを起こしています。
大阪地方裁判所で開かれた27日の裁判で、雅子さんに対して代理人の弁護士からの尋問が行われました。
このなかで、雅子さんは、「夫は改ざんに関与させられ、妄想や自殺願望を口にするようになり、まったく笑わなくなった。一度もしたことのなかったけんかも頻繁にするようになり私も生きているのがつらくなった」と証言しました。
また、雅子さんが国を相手に訴えていた裁判を、国が去年12月に突然、請求を認めて終結させ、佐川氏も含めて改ざんに関わった当事者たちの証言が実現しなかったことについて、「私は真実が知りたい。佐川さんは一度でもいいので法廷に出向き、話をしてほしかった」と述べました。
裁判は27日ですべての審理が終わり、判決は、ことし11月25日に言い渡される予定です。

【妻“残念でたまらない”】。
27日の裁判ですべての審理が終わったことについて雅子さんは、「私は真実を知りたくて裁判を起こしました。でも結局、夫が亡くなった改ざんのいきさつについて、国からも佐川氏からもひと言も知ることができませんでした。この2年間、何のためにやってきたのだろうという思いもあるし、弁護士も私も一生懸命やってきたので後悔はないけれど、残念でたまらないです」と話しました。
また、裁判で一度も出廷していない佐川氏について、「私がきょう話した、夫の様子や私の考えていることを代理人の弁護士を通じて佐川氏にひと言でも伝えてほしいという気持ちです。そして、佐川氏の知っていることを話してほしいです」と話していました。

【妻側弁護士“真正面から向き合う判決を”】。
佐川 元理財局長側は、これまでの裁判で、「国家公務員は職務中の行為で他人に損害を与えた場合、賠償責任は国が負い、公務員個人は責任を負わないという判例が確立している」と主張し、訴えを退けるよう求めています。
これについて、27日の裁判のあと会見を行った雅子さんの代理人の生越照幸 弁護士は、「裁判所には、最高裁判所のこれまでの判例を右から左に引用するのではなく、佐川氏個人の責任について真正面から向き合う判決を期待したい」と話していました。