関空 新型コロナ水際対策緩和 外国人観光客受け入れ準備

新型コロナの水際対策は、6月1日から一日あたりの入国者数の上限が2万人に引き上げられ、一部の国や地域からの入国者への検査などが免除されました。
関西空港の検疫所では、新たな指針に基づいた水際対応が進められています。

政府は、国内外の感染状況などを踏まえ、1日から一日あたりの入国者数の上限をこれまでの1万人から2万人に引き上げました。
また、入国者に対する検疫措置についても出国した国や地域の感染状況などに応じて1日から緩和しました。
具体的にはアメリカや韓国など最もリスクが低いグループに属する98の国や地域からの入国者は、ワクチン接種の有無によらず、入国時の検査や自宅などでの待機措置を免除するとしています。
一方、インドやベトナムなど次にリスクが低いグループの99の国や地域からの入国者には、3回目の接種を条件に入国時の検査や自宅などでの待機措置を免除するとしています。
関西空港では1日から新たな指針に基づいた対応が始まり、検疫所の担当者が滞在していた国や、ワクチンの接種回数などを聞き取って検査の有無などを案内していました。
関西空港検疫所によりますと、入国にかかる時間は、これまでのおよそ2時間から検査が必要ない場合は、30分程度に大幅に短縮されるということです。
また、厚生労働省によりますと、今回の緩和によって入国時の検査や自宅などでの待機措置が免除されるのは、入国者のおよそ8割に相当するということです。

【関空にAI通訳端末】。
外国人観光客の受け入れが再開するのにあわせて、関西空港にAI=人工知能による小型の通訳専用端末が250台寄贈されました。
政府は外国人観光客の受け入れを今月10日から再開することにしていて、これにあわせてAI・人工知能が自動で翻訳する通訳専用端末250台が販売企業から関西空港に寄贈されました。
1日は贈呈式が行われ、端末を寄贈した「ポケトーク」の松田憲幸 社長が「外国人観光客の皆さんにとって言葉の壁は非常に大きい。この端末が少しでも役立って関西、日本の社会・経済活動に貢献できればと思う」と述べました。
関西空港を運営する「関西エアポート」の山谷佳之 社長は「水際対策の緩和によって外国人観光客が多く訪日していただけることを期待している。サービス拡充につなげていきたい」と述べました。
この端末は小型で持ち運びでき、70言語に対応していて、話しかけると、選択した言語の音声と文字に翻訳してくれます。
贈呈式のあとには、空港職員がスタッフ役と旅行客役に分かれてデモンストレーションを行い、英語やフランス語を交えて使い方を確かめていました。
端末は空港の案内スタッフや警備員などが利用し、スムーズな「おもてなし」に活用するということです。

【観光再開前に受け入れ準備】。
政府が新型コロナの水際対策として受け入れを中止していた外国人観光客の入国が今月10日から再開されるのを前に、関西空港がある大阪・泉佐野市では、地元の観光団体が中心となってツアーを企画するなど、受け入れ再開に向けた準備が進められています。
地域の観光戦略を打ち出す団体、泉佐野シティプロモーション推進協議会は、泉佐野市に医療施設を持つ大手製薬会社のロート製薬と隣町の熊取町にある大阪体育大学と連携し、海外の富裕層を対象にした医療や健康作りをテーマにしたツアーの企画を進めています。
ツアーでは外国人観光客に対して、製薬会社による健康チェックや、体育大学によるウォーキング指導などを行う計画で、施設の下見を行うなど受け入れ準備を進めていました。
泉佐野シティプロモーション推進協議会の森川武 観光まちづくり事業部長は、「観光事業者としては、ようやくコロナの出口が見えてきた状況だ。インバウンドのお客さんが来てから準備しては遅いので、今から準備を進めて、インバウンドによる地域の活性化につなげたい」と話していました。

【4月入国外国人2万人超】。
大阪出入国在留管理局関西空港支局によりますと、関西空港から入国した外国人は、去年は毎月3000人前後の極めて低い水準にとどまっていましたが、ことし4月には、新型コロナの感染拡大以降、初めて1か月で2万人を上回りました。
国内外の感染状況や空港の検疫体制などを踏まえ、政府は水際対策を段階的に緩和し観光目的を除く外国人の新規入国を再開しています。
この結果、外国人の入国者数は徐々に増え、▼3月には1万284人、▼4月には2万1616人となりました。
ただ、感染拡大前の令和元年には、一日で2万人以上の外国人が入国していて、依然として非常に少ない水準にとどまっています。
このため、航空関係者などは、水際対策の緩和で今月10日からは外国人の観光客の受け入れも再開されることに強い期待を寄せているということです。

【韓国総領事館に観光ビザ申請殺到】。
日本から海外旅行に向かう動きも活発になっています。
韓国への観光ビザの発給が1日に再開され、大阪の韓国総領事館では、ビザを申請する人たちが次々と訪れていました。
韓国政府は新型コロナの感染が確認されてから中断していた観光などを目的としたビザの発給を1日から再開しました。
大阪・中央区にある韓国総領事館では、韓国旅行に必要なビザを申請する人たちが次々と訪れていました。
このうち奈良市の20代の女性は総領事館の業務が始まる前の1日午前7時半から並んだということです。
この女性は「旅行に行きたくてビザの申請に来ました。すでに並んでいる人が100人近くもいてあとから来た人は申請を断られていました」と話していました。
また、東大阪市の20代の女性は2時間も並んだということで、そのときの様子を撮影していました。
この女性は「コロナ禍で我慢していましたが早く旅行に行きたくてきょう来ました。SNSで情報を集めていたので多くの人が申請に来るのではないかと思っていました」と話していました。
韓国総領事館によりますと予想を大きく上回る申請があったため、1日午前の時点で受け付けをいったん打ち切り、2日以降のビザの申請はメールでの事前予約制に変更するということです。