沖縄慰霊の日に広島市で講演会

沖縄戦から79年の「慰霊の日」の23日、広島市で沖縄の歴史や平和について考える講演会が開かれました。

講演会は、沖縄戦で旧日本軍の組織的な戦闘が終わったとされる、6月23日が「慰霊の日」と定められていることを受けて、広島市中区で行われました。
この中では、広島沖縄県人会の顧問で沖縄戦で祖父母などを亡くした中村盛博さん(74)さんが、およそ45人を前に沖縄の戦争と歴史について話しました。
この中で中村さんは1968年に沖縄県の代表を住民が直接選ぶ選挙を前に本土復帰を求めて広島市で署名活動をしたことを振り返ったほか、1995年にアメリカ兵による少女暴行事件が起きるまで、沖縄に基地が集中している問題には目が向けられていないと感じたなどと話しました。
そして、「原爆が投下された歴史を持つ広島の人にも、沖縄の戦争や歴史について関心を持ってほしい」と訴えたあと、沖縄の伝統楽器「三線」を平和への思いを込めて演奏しました。
参加した60代の女性は「時が過ぎると忘れてしまいますが、広島に住んでいる者として沖縄の戦争と平和について同じように考えなければいけないと思いました」と話していました。