広島港出島地区埋め立て地 県がマツダに売却へ

広島県は、広島港出島地区の8ヘクタールあまりの埋め立て地を、自動車メーカーのマツダに売却する方針を固めました。
マツダは、坂町にある物流施設をこの土地に移転して東南アジア向けの自動車部品をコンテナに積み込む施設を新たに建設する方針で、広島港の輸送力を強化する動きが活発になっています。

関係者によりますと、県は埋め立て地として整備した広島市南区の広島港出島地区の8.3ヘクタールの土地をマツダに売却する方針を固めました。
売却価格はおよそ86億円を見込んでいて、県はマツダと8月に用地売却の仮契約を結んだ上で、関連する議案を9月に県議会に提出することにしています。
マツダは取得する予定の土地に坂町にある物流施設を移転して、東南アジアにある車の組み立て工場向けの部品をコンテナに積み込む施設を新たに建設する方針です。
一方、県は坂町にあるマツダの物流施設をおよそ78億円で取得して、貨物の仕分けや整理などをするための用地としてコンテナターミナルと一体的に活用することを検討しています。
広島港をめぐっては、国が来年度、出島地区に東南アジア向けのコンテナターミナルを整備する計画で、東南アジア向けの貨物をこの地区に集約することで物流の効率化を進め、広島港の輸送力を強化する動きが活発になっています。