「スポーツカーで120キロ」死亡事故で医師に有罪判決

おととし、福山市で、時速120キロでスポーツカーを運転し、交差点で軽乗用車に衝突して9歳の女の子を死亡させるなどしたとして、過失運転致死傷の罪に問われた医師に対し、広島地方裁判所福山支部は執行猶予のついた有罪判決を言い渡しました。

福山市の医師、高倉裕征被告(37)は、おととし6月、スポーツカーを運転していた際、福山市霞町で法定制限速度を70キロ上回る時速120キロで交差点に入って軽乗用車に衝突し、軽乗用車に乗っていた9歳の女の子を死亡させたほか、歩道にいた男性にけがをさせたとして、過失運転致死傷の罪に問われました。
4日の判決で、広島地方裁判所福山支部の松本英男裁判官は「最高速度を守って運転するという基本的な注意義務を怠り、法定制限速度の2倍以上で車を走行させていて、過失の程度は大きい。遺族の処罰感情が厳しいのは当然で、被告には速度超過の交通違反歴もあり、規範意識が低いこともうかがえる」と指摘しました。
一方で、「被害者側の車が右折する際、直進してくる被告の車を十分に確認しなかったことも結果に影響を及ぼしているとみることができ、実刑はちゅうちょされる」として、禁錮3年、執行猶予5年の判決を言い渡しました。