鎌倉時代から江戸時代の「変わりかぶと」 福山城博物館で展示

鎌倉時代から江戸時代にかけて作られ、さまざまな装飾が施されたかぶとを集めた展示会が、福山市の福山城博物館で開かれています。

このかぶとは、武将たちが戦場で目立つよう、大きな装飾を付けたり、動物や植物などをかたどったりしたもので、「変わりかぶと」とよばれています。
会場には、鎌倉時代から江戸時代にかけて作られた「変わりかぶと」などおよそ40点が展示されています。
このうち、江戸時代に作られた「兎垂耳形兜」は耳の垂れたうさぎが表現され、表面が黒い漆で覆われていて、耳の中が朱色の漆で塗られています。
また、室町時代に作られた「鉄錆地六十間筋兜 大脇立付」というかぶとは、1メートル以上ある「脇立」という装飾が付けられ、戦場の中でも目立つようにしていたということです。
会場にはこのほか、ツバメの尾の形をモチーフにしたものや、福山藩を治めた水野家の家臣が所有していたかぶとなども展示されています。
福山城博物館の学芸員の皿海弘樹さんは「所有者の美意識が反映された変わりかぶとを通じて、武将の感情や作った人の技術力を楽しんでほしい」と話していました。
この展示会は、6月23日まで、開かれています。